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    「食」を軸に近現代史を横断する / 藤原辰史『戦争と農業』

    • 2019.01.17 Thursday
    • 21:05

    JUGEMテーマ:オススメの本

     

    ※某読書会のために読んだ本についての覚書。

    ※病み上がりでまとめたので事実確認不十分な点があったりするかも...ゴホゴホ...

    ※1/20 書影を付け足し。慌てて書きすぎて、書いた本のレビューにすることを忘れていました。

     

    概要

     「より多く・より早く・より効果が出る」、こういった効率や即効性重視の現代社会のあり方について、「近世」から「現代」にかけての「農業」の変化を歴史的に追い、新しい社会を考えるための一助とする1冊。

     まず農業においては、農業機械・化学肥料・農薬、そして品種改良の4つが20世紀以降の農業を劇的に変化させた。トラクターが開発され、普及する中で鋤や鍬で土を直接耕す必要がなくなったことで、農業従事者は重度の作業から解放された。トラクターの普及はそれまで主流だった家畜の糞尿を不要にし、代わりに化学肥料が求められるようになった。

     増えていく人口に対し、効率よく大量に農作物を生産するため、農薬を使うことや植物の品種改良も広がっていった。こうした農業における技術革新が人々の生活に与えた影響と、同時期の戦争のあり方を比較すると、トラクターが戦車に応用される・化学肥料の生産が火薬の開発に応用されていくなど、民間技術が軍事技術に転用されている箇所がいくつも見受けられる。

     

     著者はナチスの飢餓政策を引用し、「宰相」の語源を紐解き、政治が本来行うべき「集約した富を公平に分配する」役割のあり方に疑問を投げかけている。

    現在享受している「民主主義」は特定の集団のみを対象としたあり方になっていないか。

    こうした基盤は、かつてナチスが掲げた選民的な政策と思想的に通底しており、

    「食」を通してその枠組みから問い直し、人間だけではなく動物までも対象に入れるほど広い視野で見ることで初めて住みやすい社会が作られるのではないか。という。

     

    感想

     高度経済成長期に一世を風靡した料理研究家・故小林カツ代はこんな言葉を残している。

     

    「食に携わる人間は、つねに政治に敏感であること」[1]

     

     かつて、社会党の土井たか子とも親交が厚かったという小林は「すべての人が料理できるようになる」ことを職業上の目標としている節があり、晩年は単身の高齢男性向けの料理教室を開いたりもしていたという。

    本書を読みながらこの言葉を思い出し、「確かに腹が減っていれば何もかもやる気がなくなるしなぁ」と自分の腹を撫でながら私はひとりごとをつぶやいていた。

     

     著者の「食」を軸に歴史的事象を配置し、読みやすい文章で近現代の社会問題をあます所なくすくい取っていく手腕は見事である。第三者に「読みやすい歴史学の入門書は?」と聞かれたら川北稔『砂糖の世界史』(岩波ジュニア新書)と並んでこちらを推してみたくなる。中学生あたりの子供がうっかり手にとってみてほしい。

    文中で様々な文献が紹介されており、興味を持ったテーマの本についても手が伸びていく。

     「歴史学者はうっとうしい存在」と言いつつ、冒頭でその有利性を説いているところも面白い。

     

    (前略)しかし、歴史学者は、仕組みを考え直したいとき、とても便利な人間であることも事実です。国単位、地域単位で、為政者が忘れて欲しいことから、失敗に終わったけれどユニークなチャレンジまでいっぱい知っていて、そのリストを作ったり検証したりするのもお手の物です。ところが、これまでの歴史研究に携わる者は、学問の世界から外に出て発言することはなく、学術の文体とは異なる言葉で思いやアイディアを自由に語る場を増やしていくことにあまりにも無頓着でした。(後略)

    <はじめに p11-12>

     

     この一文から「大事なんはわかるけど、研究室にこもって史料を読みあさるだけが研究者の仕事やないで」と著者から突っ込まれている気がしてならない

     本書の白眉はメインの「食」を通した近現代史の描写の脇を「民主主義を疑う」というテーゼが流れているところだ。

    「ナチスは民主主義国家から生まれてきた」と強調される中で「飢餓政策を敷いたクレイジーな国・ドイツ」と笑っている場合ではないことが徐々にわかってくる。自分たちもまた、効率化と即効性の名の下に多くを犠牲にして成り立つシステムの上で腹を満たしているのだ。

     発酵食品を引き合いに出されるところで、私は祖母が作る「三五八漬け」を思い出した。

    「塩3号・麹5号・炊きたての米8号」を混ぜて作る麹の漬物である。祖母によれば、毎年1月の上旬にこの材料を混ぜ合わせてベランダに置くのだという(彼女は雪国に住んでいるので、冬季は野外に食品を「保管」しても問題ない)。

    野菜などを入れるのはその年の4月以降。3ヶ月以上発酵させることになると聞いて耳を疑った。いつでも作れるものではない。しかし、これが「漬物」なのだと改めて納得した。

     では市販の漬物は? 特徴に合わせて生産計画が組まれているのだろうが、本来「特定の季節に作るもの」だったものが「いつでも手に入るように」変えられているとしたらどうだろうか。

     

     真剣に考えれば、自分自身が弱い立場の誰かを踏みつけてのうのうと生きていると思うと、吐き気がしてしょうがない。

    が、こうした状況については「一人一人が変わる」だけではなく「システムそのものを問い直す」と同時に

    「第三者とご飯を食べて考える」とより具体的な提言がなされていることがユニークで興味深い。

     

    えーその、ブログを前提にした書き方じゃない文章をそのまんま乗っけてるからなんかこう...文体違いますねぇ...。

     

    注釈)

    [1]小林カツ代『お腹がすく話』(2015, 河出書房新社・河出文庫)p.241 弟子の本田朋子さんの記述による。

    「師匠が私たち弟子に伝えたかったことは、意外かもしれませんが、レシピや技術ではありませんでした。平和無くして食は語れず、世界中の子どもたちがおなかいっぱい食べられること。おなかがすいた人がいないこと。そのために、食の現場を通して言い続けること、訴えていくこと(後略)」(同著 p.244

    しがない審神者が京都国立博物館の「京のかたな」展にいってきた話

    • 2018.10.28 Sunday
    • 09:54

    JUGEMテーマ:博物館

     

    (※博物館の展示についての感想ですが、どちらかといえばブラウザゲーム「刀剣乱舞」のユーザー向けの内容です)

     

    過日、京都国立博物館で開催中の「京のかたな」展に行ってきました。

    興奮冷めやらず、来月行くという友人に感想を送っていたところ、長くなりすぎるのでこちらにまとめることにしました。

    会期は11月25日までなので、これから行こうと考えている方の助けになればと思います。

     

    【行き方】

    近畿日本ツーリスト 初秋の京都 日帰り旅(京のかたな展)1日間

    関東圏住まいのワタクシ、旅程で一番悩んだのは往復の交通手段でした。

    夜行バスも料金は安いものの、時間帯や体力を考えると過酷です。

    今回、上記のツアー日程に申し込んだのは以下の理由から。

    ・確実に往復できる(仕事日の前日に帰ってこれる)

    ・鑑賞券がついている

    ・往復かつ新幹線の「指定席(重要)」が手に入ると考えれば安い

    本当は2泊3日ぐらいしてゆっくり京都を歩きたかったところですが...

    年末の予定も考えると予算が厳しい...ならば日帰りで! とこのプランに決定。

     

    【事前学習】

    何も知らないでみてはもったいない! と時間があるときに以下を見るようにしてました。

    (1) 『BRUTUS わかる?楽しい!カッコいい!! 刀剣』(2018/9/15 マガジンハウス)

    今回の展示の教科書。鑑賞ポイントから個別のエピソード、絵画や絵巻物の見所まで網羅されてます。

    (2) ニコニコ生放送「京のかたな」展スペシャル

    Episode 1

    Episode 2

    Episode1 の末兼さんの解説が面白い!

    図録に収録された論文を元に、わかりやすく噛み砕いて話してくださいます。とても良いです。

    そしてトラりんがサービス精神旺盛なので和みます。

    ここの解説のおかげで、最初の展示室にあった「鎌倉狸合戦ぽんぽこ」な絵巻物を見逃さずにすみましたありがとうございます!

    (3)  『週刊ニッポンの国宝100 国宝 刀剣』小学館ウイークリーブック 別冊 10月9日増刊)(2018/9/25 小学館)

    ツアーの特典でいただいた雑誌です。待ち時間に読んでいました。

    写真が大きくて綺麗でした。

     

    【展示でよかったところ】

    ・体系的な展示。というのが最大のポイントだと思いました。

    山城の刀鍛冶に始まり、粟田口派、来派などなど...刀作りの流派がどのような広がりを見せたのか。

    京都の歴史と重ね、大きな流れの中で見ることで、日本刀の位置付けがどのように変化して行ったのかがわかります。

    展示室を行き来することで、時代ごと、流派ごとの違いが掴めた...ような気がします。

    今回を機に初めて学術的な調査ができたものもあるそうで、「本邦初」の展示に足を運べたことが光栄です。

    ・そして...展示そのものにボリュームがあるので、丁寧に見ても1日かかりました。

    3階から順に下に降りて行く形ですが、1階の展示室にある刀がとても多いので、休憩しながらみることをおすすめします。

    ・入館まで100分近く待つけれど、時間が合えばマスコットの「トラリン」が出てきて来館者と戯れてくれます。やっぱりまじかで動くところを見ると可愛くて愛着が湧き始めてます...。ぬいぐるみ買えばよかったかな。
    ・山姥切国広の本科さん(?)が出てる。ここは音声ガイドでもバッチリ解説されてるのでじっくり見たい箇所です。
    ・↑を含めて国広派の刀剣はしっかり観れるチャンス。個人的には長谷部派の波紋がとても綺麗でした。
    ・「坂上田村麻呂の佩刀」とされる刀「黒漆刀」が出ています。

    (今回は髭切・膝丸の近くにケースがありました)。ソハヤノツルキの元? という可能性も考えられるとか。

    ・インドネシアで作られた「クリス」という刀

    とても気になります。なぜ日本の神社にあるのか...。

     

    【会期中のおすすめ】

    ワークショップ

    平成知新館2階で実施中。

    真剣をまじかで見せていただけます。1回15分程度でしたが、あっという間に時間が過ぎてしまった印象です。

    ボランティアの方のガイドに従い、刀の鑑賞ポイントが学べる良いワークショップでした。

    整理券は早めに取っておきましょう。

     

    【物販】

    展示期間中、京博には3箇所の売店があります。

    (1) 平成知新館の売店(★図録はここで)

    (2) 明治古都館の「刀剣乱舞ONLINE コラボグッズ」用の売店

    (3) 京博出口(南門入口)付近の売店

    グッズ、できれば午前中に買ったほうが混まずに手に入れることができます。

    (2) は午前中に買ったのですが、(1)は展示を見た後の夕方だったのでものすごく混みました。

    ちなみに、トラりんグッズの売り上げの一部は文化財保存にも使われるそうです。ぜひ。

    また、侮れなかったのが(3)。お店の構え方も素敵でした。

    数珠丸恒次(大本山本興寺所蔵)の刀身の形をした栞があったのです。1個1,000円。

    11/3の虫干し会ではお寺で販売されるそうですが、それ以外では(3)のみの取り扱いになるんだとか。

    残金を気にする余裕などありませんでした。後悔はない。

     

    【行けなかったところ】

    以下、行きたくても行けなくて後悔しているところ。

    ※だいぶ前にTwitterで見かけた情報も入っています。最新情報をチェックしてください。

    豊国神社(京博のすぐ近く...早く着いたから伺えばよかった)

    市川屋珈琲(フルーツサンドが美味しいんですって... ^q^ )

    今宮神社(あぶり餅...食べたかった)

    七條甘春堂(京博の近くにあるお菓子屋さんです)

    トラりんや男士のキャラクターおまんじゅうが展示してありました。

    京都駅から徒歩で歩いていると見つけることができます。

    写真を見返して気が付いたのですが、私がTwitterで見かけた時とは違うキャラクターが出ていました。

    同田貫正国・信濃藤四郎・髭切・膝丸・日本号・博多藤四郎・トラりんだったかな。

    時間の都合でお菓子が買えなくて残念。次こそは。

     

    【お時間あればおすすめ】

    京都タワー地下3階 大浴場

    新幹線で自宅に帰り着くのは深夜...ならば京都にいるうちにお風呂に入ってしまおう!

    という突発的な思いつきで行ってきました。

    駅近、かつ地下2階は京都駅と連絡通路なので便利です。

    シャンプー・コンディショナー・ボディソープは無料で使えます。

    バスタオルを借りる(100円)とフェイスタオルもつけてくれました。

    常に混み合っているので、利用はマナーを守ってスマートに。

     

    以上!

    もっと書きたいことはあった気がするけれど、そろそろ私も出かけないと...。

    楽しい時間を過ごせますように

    できれば平穏に仕事をしたい/『正しいブスのほめ方』

    • 2018.07.31 Tuesday
    • 05:37

    JUGEMテーマ:オススメの本

     

    職場に口の悪い人がいる。

    側で聞いていると「そんな言い方しなくてもいいのに...」と思ってしまう人。

    「あなたがそういう言い方をするから問題がこじれるんでしょうが」と言いたくなる人。

    本人は意地悪をしているかもしれないけれど、もしかすると悪気はないのかもしれない。

    ただそれ以外の言い方や、人との関わり方をよく知らないだけなのかもしれない。

     

    そういう人とは適切な距離を持ちつつ、仕事で必要なコミュニケーションは最低限できるようになりたいよね。

    と思った時に思い出したのがこの本。

     

    「ブス」って言葉は未来永劫全人類に禁句にしたいぐらい嫌いだけど、

    まぁ本の話だし、ここに載っているのも「例えば」という過程の話なのでちょっと多めに見てほしい。

     

    「褒める」ってとても良いコミュニケーションの方法で、基本的に「褒められて気を悪くする人」はほとんどいない。

    そして生きていると「なんとしてでも目の前の人を褒めなきゃいけない」という場面に遭遇することがある。

    しかし、人類みんなわかりやすく褒めやすい人ばかりじゃない。

     

    この本がすごいのは、どうしても欠点が目立ちすぎて美点が見つかりづらい人だけではなく、

    逆に美点が多すぎて「褒められ慣れているだろう」という人に対してのアプローチも入っていること。

    明らかに美人だったりかっこよかったり、仕事がとても良くできてみんなから尊敬されていたり...

    そんな人に「あ、今褒めてくれたんだ」と素直に喜んでもらえるような言い方がたくさん入っている。

    もちろん、どんな風に言うかは読者次第なので研究は必要だと思う。

    もし相手がこの本を読んでいたら「あ、あの本の言い方真似してるな...」って感づかれるかもしれないしね!!!

     

    ここまで書いて思い出したことがある。

    代官山蔦屋書店のブックコンシェルジュ:間室道子さんの「プロフェッショナルの仕事には『予想外の驚き』が必要なのよ」と言うお話。

    例えば本屋には、ただ本を探すと言うだけでなく「自分が思う正解が書いてある本」を探しにくる人がいるんだそうだ。

    (図書館でもありそうだね...そして自分もやりがち...汗)

    そう言う人は、こちらがどんな本をすすめても、自分の理想に当てはまらないと「違う!」と受け取らない。

    そんな時「本人の希望に沿っているが、本人が思いもよらない角度からのアプローチ」で接すると

    「その視点があったのか!」と驚き、受け入れてもらえることがある。

    (...うまいこと言えてるかわからないけれど)

     

    私の話だと...

    以前、Diorというブランドの「マキシマイザーというリップグロス」を探しに出かけたときのこと。

    当時ついてきてくれた母親は「え〜、Diorって高いじゃんなにそれ」状態だったのだけれど、

    私がデパートの売り場で店員さんに話しかけ、色々紹介してもらううちに自分もグロスや口紅を試していた。

    かなり色数を出してもらって、結構時間が経っていたと思う。

     

    すると店員さんが「お待たせしてすみません。よろしければこれを」と言って香水をつけさせてくれた。

    香りは甘さがありながらも柑橘系のさっぱりしたもので、母親と目を丸くしながら「いいね!」と言い合った。

    店員さんは「おふたりのイメージから選んでみました」とおっしゃっていたけれど、

    口紅選びでちょっとくたびれた空気を一発で変えたすごい瞬間だった。

     

    すごいのは普段「香水なんか嫌い」と言う母親が「これください」と、その場で1瓶購入を決めたことだ。

    この店員さんのおかげで「素敵な香水がある」と教えてもらえたのでとても感謝している。

    (本当はDiorのカスタマーセンターあたりに伝えるべきなんだけど、もうだいぶ前のことなのでここで許してください)

     

    そんな「予想外の驚き」でコミュニケーションを円滑にできるチャレンジ。

    きっかけの一つとして、この本をどうぞ。

    「ああ、私の太陽」/映画「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」

    • 2018.07.29 Sunday
    • 16:15

    JUGEMテーマ:映画

     

    いやぁその、凄い映画だったのよ。

    「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」(原題"DANCER")

    渋谷アップリンクでみれてよかったと思う1本。

    バレエが好きだ、という人だけではなく、バレエダンサー志望な人にも見て欲しい。

     

    Hozierの楽曲"Take Me To Church"バレエダンサーが踊っている動画がある、というのは知っていたけれど、

    それがこんなにお茶目で明るくて普通のお兄ちゃんな人だったとは...。

     

    ウクライナ出身の19歳、セルゲイ・ポルーニンが一躍注目の的となったのは、

    バレエ界の最高峰「英国ロイヤル・バレエ団」の史上最年少男性プリンシパルになったから...

    だけではなかったと。

    この映画では、セルゲイ自身、彼の家族、友人のインタビューを重ね、

    彼が送った半生と、"Take Me To Church"を踊るまでを描いている。

    そこにいるのは、実力を生かすために努力を重ね、同時に離れて暮らす家族を大事にしようとする繊細な青年だった。

     

    私が見ていてうっ...と来たのは、セルゲイ自身のバレエが素人目に見てもとても素晴らしいことと、

    成功者の物語にありがちな「どん底からの這い上がり」に収まっていなかったから。

    序盤では、ウクライナから英国までの旅費、バレエ学校の入学費用、授業料、現地での滞在費など、

    とにかく「バレエを続けるためにはお金がかかってしまう」様子が描かれている。

    セルゲイのため、と両親だけでなく祖父母もできる限りの仕事で稼いでおり、

    そのためにすれ違いが続いてしまう...。

    セルゲイもそこに気づいていて、でも自分はプリンシパルとして大絶賛の嵐を浴びている...。

    自分が手に入れた成功で家族が傷ついた、とわかってショックだったんだと思う。

     

    友人からのエピソードで、羽目を外すときは外すし、

    実家に帰ったら親と話しつつ飼い猫をなでているし、

    お酒を飲んで寝ちゃった時に顔に落書きされているし、

    雪が降った時に外でパンイチで踊っちゃうし...な場面もあって

    バレエ以外ではもうフツーのお兄ちゃんなのかなと思って。

     

    途中で「もう自分は誰も愛さない。誰も自分を愛さなくていい」といったセリフがあって、

    一番苦しいのは彼なのに、そんなことを言わないでくれよ、って涙ぐんでしまった。

     

    とまぁ「成功者が裏では苦労していた」なんて話もパターン化されているかもしれない。

    けれど、英国ロイヤル・バレエ団をやめた後の意外な紆余曲折。

    ロシアのTV番組に出た時「この人だれ?」という扱いを受けた、という話も、

    欧州ならではの事情や感覚が垣間見れて興味深かった。

     

    そして"Take Me To Church"を踊った時の心境と、公開後の周りの反応。

     

    私がグッと来たのは、彼が幼少期に通っていたバレエスクールに行くところ。

    花束持って行くんですよ。

    室内に入って、セルゲイを見た先生が「ああ、私の太陽」って言いながら彼を抱きしめるの。

    あったかかったな。ここ。

    教え子を出迎えた先生がとにかく嬉しそうで、その後ちょっと踊ってみたり、

    教室にいた子たちが照れ臭そうにしていたりと微笑ましくて。

     

    彼が今後も踊るかどうか、まではちょっとわからないけれど、

    こうして映像が残っている今、セルゲイ・ポルーニンというバレエダンサーはずっと語り継がれていくのだろうなと。

    そんなことを思った。

    医療関係者の親にすすめたら面白がってくれた/『はたらく細胞』

    • 2018.07.28 Saturday
    • 21:15

    JUGEMテーマ:漫画/アニメ

     

    アニメ「はたらく細胞」を観始めたら思いの外面白かった。

    特に血小板ちゃんがかわいい。ちょろちょろ動いてとてもかわいい。

     

    2話「すり傷」の回が面白かったので、親(元医療関係者)に感想を話してみた。

     

    私「『はたらく細胞』ってアニメが面白くてね」

    母「ふーん」

    父「へぇ」

    私「血小板が幼稚園児ぐらいの子供達で、

    『凝固因子は持ちましたかー?』(裏声)『はーい』(裏声)なんてやりとりすんのw

    ちゃんとフィブリンを投げて傷を塞ぐんだよ〜〜」

    母「えwww何それwwwww」

    父「なんだそりゃwww」

    私「Twitterで読んだ人が呟いてたけど、他にアクネ菌や乳酸菌のお話もあるみたい」

    母「あらそうなの〜〜〜www 買ってwwww」

    私「よしきた」

     

    そしてスピンオフ作品まで購入。私は本編の5巻まで読んでみた。

    【はたらく細胞 の面白いところ】

    ・基本的にノリがギャグ。

    ・各細胞の関係性は実際の働きに基づいて描かれており、読み応えも十分。

    ・誰でも経験する怪我や病気が題材なので「あの時の体はこうだったのか」と考えるのが楽しい....いや、楽しくないか。病気や怪我だし辛かったし(汗)。

    ・キャラクターの描きわけが丁寧。

    役割ごとの制服が決まっているものの、仕草や髪型が一人一人違うので「あ、この細胞あの時も出てきた」と発見がある。

    「デングウイルス」の回はもしかしてジョ●ョを意識?と思わせるほど、絵柄でのオマージュを感じる箇所も。

    ・血小板ちゃんが他の細胞と一緒にいるところが か わ い い し 和む。

    ・アニメでの原作再現度が高い。台詞のやりとりの背後にあるキャラクターの動きまでしっかり再現してくれているので感謝しかない。

     

    父も興味を持ったようで、ゆっくりとだが読み進めているみたい。

     

    父「まだ1巻の途中なんだけどな」

    私「お、読んでくれたの〜?」

    父「細かくて見づらいな。でも虫眼鏡で見てもな、漫画は面白くないからな」

    私「老眼鏡買えば?」

    父「...いましてるメガネが老眼鏡だ」

    私「.....」

    父「細かいところとか、もっとじっくり見たいんだがな」

     

    そういう人のために、「アニメ」という手段があるのかもしれない。

    「どうして漫画とアニメでおんなじ話をやるの?」と思う瞬間がたまにあるんだけど、

    表現方法が違えば届く層も変わるのかもしれない...とちょっとハッとした。

     

    父「読んでると、ちょっとなぁと思うことはあるんだが」

    私「いやその、漫画だからそこんとこは...」

    父「でも面白いな。『右は反対』っていうセリフから「あ、今いるのは左か」って思えるしww」

    私「あ、そっか」

    父「なまじ本物を知っているからなww」

    私「そういえば、「花粉症」の回でステロイドが放出され切った後、発射口から『ご利用ありがとうございました』って旗が出てるの気がついた?」

    父「えぇ!? 細かいぞおい...そういうのをしっかり見たいんだよなぁ」

     

    というわけでオススメ。

    作者の清水茜さん、プロフィールがほとんど公開されていないようなのだけれど、どんな人なんだろう...そこが気になる。

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